赤坂の元社畜が嫁を探しにインドまで来てみた 第8話

この体験記は赤坂の元社畜が嫁を探しにインドまで来てみた 第7話の続きとなります。

ジャイサルメール一人旅 これまでのあらすじ



朝の炊煙とラクダと僕と

ベンガリーの家で眠り、朝目覚めると砂嵐が嘘のように去っていた。
空は快晴。

無言のラクダが草を食む。周りの家々は朝食の準備の炊煙をあげる。

長所はやっぱりナンと、トマトスープと牛乳。

それだけで満足して、僕は子どもたちとの別れを惜しんだ。

その後、迎えのジープがやってきてそれに載ってジャイサルメールの城まで50分。

砂漠の岩場や石でゴンゴンとジープが跳ねるので注意が必要だ。ネパールで既にその体験はしていたのでしっかり捕まって怪我することなくジャイサルメールフォルトまで戻ってきた。

さて次のアクティビティは・・・

ジャイサルメールでレンタルバイク

ジャイサルメールではレンタルバイクが可能。ネットで調べるといくつか評判が出てくるのでしっかりと吟味すべし。

150 ~ 400 ルピー程度でバイクが一台借りることができる。ただし、値段が安いバイクはそれなりに傷んでいて、ウィンカーがつかなかったり、ギアがニュートラルに入らなかったり、ボディが割れていたりする。下手をすると元から壊れた箇所であっても修理代をせびられることがあるというレビューがあり、注意した方が良い。

壊れかけのHERO

画像は残っていないのだが、最初に僕はジャイサルメール城塞の周囲にあるレンタルバイク屋を漁りました。
そして150ルピーで借りられるというお店を発見したため入店。この店はSHIVA BIKEというお店でレビューにも載っていたので安心して入る。

さっそく説明を受け、「お前、免許あるか?」と言われ、堂々と国際運転免許証を見せる。

国際運転免許

(取得方法に関しては国際運転免許証が超あっさり取れた@東京都を参照されたし)

「なら問題ないな」

という事でさっそくバイク選び。僕は日本だと400ccまでの中型バイクまで乗れるので、最初は150Rs(ルピー)のHONDA HEROを選んだ。

「こいつは、クラッチがちょっとイカれていて、ニュートラルランプもつかないよ」
と言われたが、他の安いやつは皆出払っているということで、ちょっと試してみていいか交渉した。
10分くらいなら走ってきてもいいよ、その代わりうちに戻ってきて、という事だったのでちょっと乗り回してみることにした。

こいつが遅い遅い。250ccはあるはずなのに、40km/hくらいしか出せない上、城塞の坂道でギア1でエンストするくらいひどい。クラッチもやっぱりイカれていて握ってもどこでクラッチが切れるのか?というくらい扱いづらい。さすがに他人のバイクでここまで苦労したことはなかったので10分ほどで戻ることにした。

店員さんも「あー、やっぱり」みたいな苦笑いで、「じゃあ、オススメはこいつ」と教えてくれた。

そいつはロイヤルエンフィールドというインド原産の渋いバイクで、350ccという排気量をもつ。

ジャイサルメールのレンタルバイク | 4travel


重低音響くエンジン音 ロイヤルエンフィールドを乗り回す。

350ccあるこのバイクは僕の所持していたHONDA FTR223比べると一周り二周り大きく、また車体重量も2倍はあろうかという大きさだ。
エンジン音が「ブバババババババババ!!!!」という重量感あふれるエンジン音。

400Rsと高いが、これくらい出す価値はある。それで日没までに帰れば良い。

「お前ホンダ乗りなのか。俺は日本のホンダはいいバイクだと思ってる。日本人だから安くしとくよ300Rsでいい」と安くしてもらった。

「ガソリンは満タンにして返してくれ、くれぐれも事故るなよ。後輪ブレーキ9割、前輪は女の子にふれるように」

なるほど、前輪ブレーキの使い方の説明が言い得て妙だ。

日本のコンパクトなFTR223に慣れている自分としてはそんな重厚感あるバイクが乗りこなせるかは不安だったが、慣れてしまえば楽しいものである。

ちなみにサイドミラーは右側にしかない。また、店員さんに言わないとヘルメットは借りれないのでちゃんと言いましょう。
僕が交渉中に来たカナダ人は一言二言店員さんと話しただけでHEROに乗ってヘルメットもかぶらずに行ってしまった。

SHIVA BIKEを出た僕はとりあえず、セタン(第3話登場)の実家へ続く砂漠の道を走ることにした。

日本と違う交通上の暗黙の了解

インドは世界には珍しく日本と同じ左側通行である。それだけでだいぶ運転しやすい。ベトナムは右側だったのでヒヤヒヤものだった。
ただし、交通ルールはあってないも同然の状態で、基本的にクラクション鳴らして割り込むのは当たり前、大きい車体の方が優先。

一応信号はあったが、どこで止まるかはマチマチだし、右折の時の日本のような進行方向優先などはない。
すべてフィーリングに近い。

ちょっとヒヤッとした体験がある。
砂漠に向かう途中、障害物を避けなければならなくなった。

前方の対向車がパッシングしてきた。つい、日本の時の感覚で「道譲ってくれたのか、ありがとう」と行こうとすると、ものすごいクラクションを鳴らされた上に真っ向から突っ込んできた。

どうやら、パッシングは道を譲るという意味ではなく、「退け!!俺が先に通る!」という意味らしいということは後になって走ってる途中で気づいた。

砂漠をロイヤルエンフィールドで走破!!

インド産バイクロイヤルエンフィールド

GoogleMapアプリで道を確認したあとはひたすらジャイサルメールから西へ。
パキスタンとの国境付近の州なので、なにか起きるんじゃないかというドキドキが心にのこる。

ブババババッパパパパパパパパ!!!!!!!!

と重低音あるエンジン音を響かせながら走る砂漠の一本道は最高に気持ちのいいものである。

途中ヤギの群れに道を阻まれたり、牛の行列の通過待ちをしたり・・・。

セタンの実家を尻目にどんどん西へ向かった。

熱い!!熱いぜロイヤルエンフィールド!!

もちろん気温もあつい。さすがに喉が乾いてきたので水が買える売店を探すが、なにせここは砂漠のど真ん中。

走っても走っても売店が見つからず、このままパキスタンの国境付近にたどり着いてしまいそうだった。あと100キロでパキスタンという道路標識を見て「まずい」と思い、引き返すことにした。売店は相変わらず見つからず、仕方なく、牧場を運営しているであろう民家のおじさんに声をかけた。

「すみません・・・お水を・・・分けてはいただけないでしょうか・・・」

と言ったところ、「うん、いいよ。そこのカメの水、飲めるから好きなだけつかえ!!」と快諾してくれた。

「どっからきた?」
「日本」
「そうか!はっはっは、熱いだろインドは!!」
「熱い・・・」

そこで僕はカメの水をすくい上げ、頭からかぶり、「これがジャパニーズスタイル」というとハッハッハ!!と笑っていただけた。

どうもありがとう!!と言って去ろうとすると、「おいジャパニ!!これでも飲んでいけ!!」と冷えたヤギの牛乳までいただいた。

これこそ一人旅の醍醐味だなぁ。。。としみじみ思いながら、日が沈み始めた砂漠道を、バイクでひたすら東へ走った。

ガソリンはペトロンという

さて、ジャイサルメール城塞の近くに来ると、レンタルバイクにガソリンを補充しなければならないのでガソリンスタンドをさがす。
立ち止まっては、「Is there any gus station near hear?(この近くにガソリンスタンドある?)」と尋ねるも、「??」という表情や、「知らん」といった仕草で返される。

??

城塞の近くにスタンドはないのか??
では皆どこでガソリンを入れてるんだ??

何人目かに訪ねた人に、今度は身振りを交えた。バイクのタンクを指差して、「I need gus!!」と簡単にいうと「あー、ペトロンね!!それなら城塞の東側にある」と言われた。

インドではガソリンスタンドのことを「ペトロン」というらしい。

ペトロンに向かうと、本当にpetronと書いてある。

ペトロンの店員さん

ペトロンの店員さんはフレンドリーだった。そしてなぜか、「ねーねー、ジャパニ、俺とスタンドを入れて写真撮ってくれ!!記念になるよ!」と。


帰城

バイクにガソリンを満タンにして返した。SHIVAバイクの店員さんは、「あれ?別に満タンにしなくてもいいのに、日本人は律儀だな」と言われた。
後でセタンにも聞いたが、ガソリンは2/3あれば別に補充しなくていいらしい。

でもロイヤルエンフィールドなんていいバイクをありがとう!!とつたえ、また来るよ!!と言って城塞のモーテルに帰った。

日が沈みはじめ、昼間は店内で扇風機に吹かれている城塞の人々も店の前で営業している。

僕はポケットウィスキーを持って城塞の見晴台で走ってきた砂漠を眺めていた。
そんな僕に、「よお、クールガイ」と話しかけてきた一団。3~4人のネパール人らしい。
石油の輸送の仕事でたまたまジャイサルメールで一泊する予定のトラック屋だった。

しかし、年齢は22~25と僕より少し若い。

中でも一人、「俺日本に憧れてるんだ、日本人名を名付けてくれ!」と言われた。

そいつがあまりにも中田英寿に似ていたため、「ヒデ」と名付けた。

「ヒデ知らない?日本のレジェンドサッカー選手だよ!!」というと、今度調べてみるよ、とのこと。

それにしてもこの男、ガチで中田英寿に似ている・・・。

酔いと今日一日の楽しさを噛み締めながら、僕はモーテルのベッドで泥のように眠るのであった・・・。

以上、
赤坂の元社畜が嫁を探しにインドまで来てみた 第8話でした。

つづく。

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